弱小企業管理部長の発芽チェンマイです。
今日は恐ろしいお話です。
先日税務署様からこんな通知が届きました。
税務署からの「配偶者控除の見直しについて」というお手紙
それはこんな内容でした。
当署の調査によりますと、貴社の受給者のうち下記の方について見直しが必要ではないかと考えられます。
ヒイッ…、どんな調査をされたのでしょう。
つきましては受給者本人に確認していただき、誤りがあった場合は不足課税額を同封の納付書により納付してください。
なるほど…
また、期限までに本調査票の回答が頂けない場合は、調査を実施する場合があります。
調査ってなに!? 怖い、怖すぎる…。
とりあえず、指摘のあった社員の奥さんの3年分の源泉徴収票を入手することになりました。年末の忙しい時にマジ勘弁です。しかし見直さねば…。
本当に金額は違うのでしょうか? 違ったとしても単なる勘違いでしょうか? それとも…。ああ、気が重い。
当該社員の奥さんの源泉徴収票(過去3年分)が必要
当該社員にざっくりと説明します。
- 君の奥さん、去年の年末調整では100万しか稼いでないって申告あったけど、税務署が違うって言ってるよ
- とりあえず奥さんの源泉徴収票3年分全部持ってきてくれないかな?
- もし103万円以上稼いでたら追加徴収を次の給与で行ってもいいかな?
「そんなはずないんだけどなあ…」と言う該当社員。そしてなかなか入手できない3年分の源泉徴収票。
これでは税務署様の提示する納期に間に合わないでないか!てか納期短いよ!!
こんな時は素直に直訴。税務署様に電話で状況説明して「ごめーん、間に合わないかも―」と相談します。思いのほか優しい口調の税務署男性職員様はこう言われました。
「しょうがないですね、では1ヶ月だけ期限を延長しましょう。それで間に合わなかったら別の調査を考えますので。」
ヒイイイ……! だから「別の調査」ってなに…!?
税務署怖いんだよ! 頼むからとっとと源泉取り寄せてよ!! と、当該社員に矢のような催促をします。
思いっきし130万円超えてました
後日、やっと持ってきてくれた源泉徴収票を確認します。
- 平成25年 96万円(申告額通り)
- 平成26年 104万円(おま、103万超えてるやんけっ…)
- 平成27年 135万円(ちょ、110万て申告したやん)
ちょっと待って? 135万円だと!?
130万超えたら保険証返してもらわないといけないジャマイカーーーーー!!!
税金だけではなくて社会保険もアウトでした。交通費込みで130万円超えたら旦那さんの保険証には入れないです。ああ、別の業務発生ですよ…。とりあえず社長に報告して、税務署様対応に戻ります。
再計算して不足金額をお支払します
申告間違いの2年分を再計算した結果、42,000円ほど不足額が発生しました。今回の調査ではペナルティなどはありません。不足金額だけの支払いでよいとのこと。
税務署様へは速やかにお支払を済ませ、該当社員へ「まじ、おたくどーなん?」という気持ちを抑えつつ、状況説明を行います。
本人の言い分としては、
- 嫁も自分も超えている認識はなかった
- 27年はたまたま多かった。28年はそんなに働いてない
- 今後も社会保険は扶養で居続けるつもり!! センテンススプリング!
アア、ソウ、フウン…。こちらとしては、きっちり不足金額徴収して調査票提出できればなんでもいいんですけどね。
個人的には、奥さんの年収は年々増えているので、奥さんの職場で社会保険加入してバリバリ稼げばいいのに、って思いますがそんなことは私からは言えません。
ただ、去年から始まったらしい「106万円の壁」については説明しておきました。奥さんは大手派遣会社所属。入らんとまた調査が来てしまうよ。
そもそもどうしてバレたのか
思い当たることが2点あります。
- 当該社員は年収500万円以上。法定調書提出時に源泉徴収票送付の対象者です。税務署様がその辺りをちまちま徹底的に調べたか?
- 先に書いたとおり、奥様は超大手派遣会社に所属。その派遣会社が税務調査対象となったのか?派遣法改正とかアレもあったし。
それとも他のなにか…?
しかしまあ、たった42,000円のために、さんざん時間使って再調査して、神経すり減らして、税務署様も2ヶ月待ってくださって、費用対効果少なすぎませんか?
経理担当者も経営者も、お役所は怖くてしょうがないんですよ。だから必要以上にコンタクトを取らせるのはやめてください。生きた心地がしませんから。
ところで奥さん、あんた本当に去年(28年)の所得は110万円なの?