11月12日に上映開始した『この世界の片隅に』を観てきました。
初日の川崎、人の入りは9割といったところでしょうか。
『この世界の片隅に』の内容をネタバレ無しでいうと
太平洋戦争のころ、広島から呉へとついだ「すず」という女性の物語です。生活と戦況、両方の描写が細やかで、しっかりした作りの映画だと感じました。
原作もおすすめです。詳細はこちらの記事でどうぞ。
君の名は。は独身向け、この世界の片隅には子持ち向け?
君の名は。の感想をネットで読んだら「彼女と観に行くべきじゃない」という意見がたくさんありました。理由は「あの二人に比べて自分たちはどうだ的な考えに陥るから」だそうです。四十路超えの私の感想は「そんなこと考えるのは10代まで」です。多分、君の名は。の世界があまりにもファンタジーだったので、自分と比べようがなかったからかと思います。
『この世界の片隅に』は子供のいる人にはとても辛い物語だと思いました。
誰もが生きるのに必死な時代に物語の女性たちはみな、今自分の大事な人に何をしてあげられるのか、何を食べさせてあげられるのか、自分に対してできることはあるのか、と問答しているように見えました。
空から爆弾が降ってきたら、私はわたしの隣りにいる大事な人をどう守ればいいのだろう。どうやって泣き止ませてあげればいいのだろう。私が途方に暮れた時、大好きな人にどんな態度をとればいいのだろう。私が死んでしまったあとの、娘の孤独を想像しながらエンドロールを眺めていました。
劇中、すずさんが頭を撫でられるシーンが数回あります。撫でる人はさまざまです。すずさんは家族から愛されていて、目を配ってもらっていることが分かる素敵な描写です。
頭ポンでいい。私は離婚してしまった直後なわけですが、やはり家族は大事だと思いました。娘の頭をたくさん撫でました。